厚生労働省医薬・生活衛生局は1月17日、アセトアミノフェン含有製剤(医療用)の「重大な副作用」の項に、薬剤性過敏症症候群(Drug-induced hypersensitivity syndrome以下DIHS)を追記する添付文書改訂を指示しました。改訂の理由として、アセトアミノフェンと薬剤性過敏症症候群との因果関係の否定できない国内症例が集積したこととされています(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)。
医薬品医療機器総合機構(PMDA)における副作用等報告データベースの解析によれば、アセトアミノフェンによる薬剤性過敏症症候群は44例(うち、因果関係の否定できない症例6例)で報告されており、死亡例は3例(うち、因果関係の否定できない症例0例)でした。
アセトアミノフェンの有害事象リスクについては、「アセトアミノフェンは僕らが思うより安全な薬ではないのかもしれない!?」でもレビューをしています。この記事では、アセトアミノフェンとDIHSの関連性に注目して、最新の研究論文をレビューしたいと思います。