【参考】経営的・戦略的な健康管理の実践が企業価値を高める!?
健康経営のアウトカムの一つとして、しばしば用いられる概念がプレゼンティーイズムです。経済産業省によって20年6月に策定された「健康投資管理会計ガイドライン」でも、プレゼンティーイズムが健康投資効果を測定する指標例として紹介されています。
プレゼンティーイズムとは、会社等に出勤しているものの、何らかの健康問題によって業務効率が落ちている状況を表わす概念です(Hemp.2004; PMID: 15559575/ Aronsson, et al.2000: PMID: 10846192)。心身に不調をきたしていることが原因で、業務パフォーマンスが十分に発揮できず、生産性が低下している状態であり、これは疾病就業(working while sick)に他なりません。
今回は、前編と後編に分けて、プレゼンティーイズムがもたらす経済的影響や、健康状態に与える影響についてレビューし、プレゼンティーイズムの多面的な考察を試みたいと思います。