Medical Writing Worksでは、ご利用者さまからの質問を募集中です!募集する質問や疑問のカテゴリーは以下の3つです。
- 医薬品やサプリメント、健康に良いとされるものの効果や安全性に関する疑問・質問
- 医学論文の読み方・活用の仕方、医療情報の検索に関する疑問・質問
- 文章の書き方や、おすすめの書籍などに関する疑問・質問
その他のご質問も適宜、回答させていただいております。疑問・質問の投稿は、medyの質問機能を使って募集します。以下のリンクをクリックして、ご投稿いただけましたら幸いです。
早速ご質問を頂きましたので回答させていただきます。今回は、診療ガイドラインの読み方や使い方に関する疑問です。
・診療ガイドラインの読み解き方(書かれていることをすべて鵜呑みにしていいのか) ・診療ガイドラインの質はどうやって評価するのか(質の低いガイドラインの見極め方) ・GRADEシステムとは何か これらについて知りたいです
診療ガイドラインとは、エビデンス(科学的根拠)などに基づいて、最良と考えられる検査や治療法などを提示する文書のことです。
臨床における意思決定の指針となるものであり、EBM普及推進事業(Medical Information Distribution Service:Minds)では、診療ガイドランを「健康に関する重要な課題について、医療利用者と提供者の意思決定を支援するために、システマティックレビューによりエビデンス総体を評価し、益と害のバランスを勘案して、最適と考えられる推奨を提示する文書」と定義しています(Minds診療ガイドライン作成マニュアル2020 ver.3.0)。
診療ガイドランの適切な運用は、医療者の臨床判断に合理性をもたらし、妥当性の高いエビデンス(科学的根拠)の活用を容易にさせてくれます。その結果、医療行為の質と安全性の向上を期待することできます(Woolf, et al.1999; PMID: 10024268/ Grimshaw, et al.1993; PMID: 7901634)。
この記事では、診療ガイドラインの標準的作成方法であるGRADEシステムを解説したうえで、診療ガイドラインを活用する上での問題点や診療ガイドラインの質の評価法について解説します。