EBMの実践に対する情熱と、生活変数の豊かさに関わる歪み

EBMの実践に対する情熱と、生活変数の豊かさに関わる歪み

【★★☆(中級)】EBM実践における瀬在的な6つのバイアス

2024/10/7

目次
     EBM(Evidence-Based Medicine)はエビデンスそのもののことではなく、患者の病状と周囲を取り巻く環境患者の好みと行動医療者の臨床経験を組み合わせた総合的表現です(Haynes,et al.2002; PMID: 12052789)。しかし、これらの4要素を適切に統合することは、想像以上に難しい作業です。
     ひとたびエビデンスに関心が向いてしまえば、僕たちは統計学的なデータに依拠した臨床判断を行いがちです。客観的事実(エビデンス)に向けられた視線を25%にとどめる一方、残りの3要素に関心の75%を振り分け、平均的な統合を行うことは、現実的に不可能だと言っても良いでしょう。  Shared Decision MakingNarrative Based Medicine患者中心の医療といった概念の登場は、EBMにおけるステップ4の実効性が乏しいことの傍証なのかもしれません。
     今回の記事では、EBMの実践における6つの潜在的なバイアスを解説した上で、4要素が統合困難な理由を考察します。

    「EBMを実践する」という関心から生じる潜在的なバイアス 

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