【重要】 ※ご利用者さまに向けて、重要なお知らせを11月11日付で公開しております。本文をお読みになる前に、お目通しいただけましたら幸いです。 https://syuichiao.medy.jp/p/30740f60-4956-46cd-a25e-15459db82f51
米国の大統領首席補佐官や、国防長官を歴任したドナルド・ラムズフェルド(1932~2021年)は、不確実性や知識の限界について、以下のように述べました。
There are known knowns. These are things we know that we know. There are known unknowns. That is to say, there are things that we know we don’t know. But there are also unknown unknowns. There are things we don’t know we don’t know. 「既知の既知がある。これは、私たちが知っていることを知っているものだ。既知の未知もある。つまり、私たちが知らないということを知っているものだ。しかし、未知の未知もある。私たちが知らないということすら知らないものが存在するのだ。」
人は、自分が把握している情報だけで物事を判断し、自分が知らない情報の存在可能性を考慮に入れていない場合が少なくありません。
つまり、中途半端な情報しか知らないのに、自分は正しいと確信する傾向性です。このような傾向性は情報の十分性の錯覚(illusion of information adequacy)と呼ばれます。
また、自分自身は周りの世界を客観的に見ているけれども、自分と意見が合わない人は情報を十分に把握しておらず、非合理的で偏っているに違いないと考える傾向性をナイーブ・リアリズム(Naive realism)と呼びます。
今回の記事では、ナイーブ・リアリズムの概要を整理したうえで、情報の十分性の錯覚の接点について、最新の研究報告を踏まえながら考察します。