漢方製剤の代表的な薬物有害事象に、偽アルドステロン症を挙げることができます。低カリウム血症および血圧の上昇を伴う偽アルドステロン症は、低カリウム血性ミオパチーによる四肢の脱力や、血圧上昇に伴う頭重感などをきたします。
一般的に、漢方製剤は安全性の高い薬剤だと認識されていることも多いように思いますが、その潜在的な有害事象リスクや不適切処方は軽視できません。(青島. 日経ドラッグインフォメーション. 2022年1月号P18)。
一方で、漢方製剤による偽アルドステロン症の潜在的なリスクを評価した研究データは限定的です。この記事では、漢方製剤と偽アルドステロン症の関連性について、最新の研究論文をレビューします。