人間の寿命には、生物学的な限界がある?健康長寿は何歳まで達成できるのか……

人間の寿命には、生物学的な限界がある?健康長寿は何歳まで達成できるのか……

【★☆☆(入門)】 寿命限界仮説(the limited lifespan hypothesis)の合理性を検討する

2024/10/21

目次
     日本では、100歳の祝い歳を百寿、108歳の祝い歳を茶寿、111歳の祝い歳を皇寿などと呼びます。一方、英語では100歳以上の人をセンテナリアン、105~109歳の人をセミスーパーセンテナリアン、110歳以上の人をスーパーセンテナリアンと呼ぶそうです。
     2018年時点におけるセンテナリアンの世界人口は約50万人と推計されており、最も多い国は米国の83,000人で、日本は69,000人と、世界第2位です。ただし、人口10万人あたりのセンテナリアンは日本が最も多く53.9人であり、次いでフランスが28.9人となっています。
     日本では、75歳以上の非センテナリアンよりも、センテナリアンの方が、人生最後の年の医療費が低い傾向にあることが報告されています(Nakanishi Y,et al.2021;PMID: 34739063)。このことはまた、センテナリアンの人では、非センテナリアンの人に比べて、重篤な疾病を罹患している期間が短い可能性を示唆しています。
     つまり、100歳前後の人では、医療依存が低い状態で突然的に亡くなってしまう可能性があるということです。人間の寿命には生物学的な限界があり、その限界を超えた延命は困難なのかもしれません。今回の記事では、人間の寿命の限界点を検討した研究論文をレビューしてみたいと思います。

    1980年代に構想された理想の生命曲線

    匿名で質問やリクエストを送る

    ※登録・ログインなしで利用できます

    記事をサポートする

    記事をサポートする

    感謝・応援の気持ちのチップを送ることができます。 Medical Writing Worksの継続運営を支えましょう。

    ※登録・ログインなしで利用できます

    メールアドレスだけでかんたん登録

    • 新着記事を受け取り見逃さない
    • 記事内容をそのままメールで読める
    • メール登録すると会員向け記事の閲覧も可能
    あなたも Medy でニュースレターを投稿してみませんか?あなたも Medy でニュースレターを投稿してみませんか?