ランダム化比較試験において、一次アウトカムに統計学的に有意な差を認めなかった場合、研究結果に対する解釈の何度は上昇します。
統計学的に有意な差を認めない場合、検討された介入の効果量が、想定よりも小さかったということかもしれませんし、偶然的に差を認めなかったのかもしれません。
いずれにせよ、検討された介入の効果が無効であると結論できない一方で、その有効性を主張することもできません(Alderson, et al.2004; 14988165)。
統計学的な有意性の欠如は介入効果の欠如を意味しませんが、このような状況において主張できる一つのことは「treatment did not significantly improve outcomes」であり、主張の曖昧性ゆえに、研究結果の解釈が難しいということです。
今回の記事では、統計学的に有意な差が示されなかったランダム化比較試験の結果を、尤度比を用いた数学的アプローチによって解釈する方法論について解説したいと思います。