予防医学に関するご質問の回答記事では、四次予防について簡単にご紹介しました。四次予防とは、過剰な医療がもたらし得る潜在的な害を予防するための介入を指すことが一般的です。
予防医学の実効性は、予防対象の事象(健康状態の帰結)と、その事象を生み出す原因の因果関係において、原因と事象の関連性の強さが肝要だったのでした。その意味で、生活習慣の是正や健康診断の受診が、疾病予防をもたらす決定的な介入となり得ない理由は、高度に複雑化された因果メカニズムに起因することも指摘しました。
今回の記事では、DiseaseとIllnessという観点から予防医学をマッピングし、一般的には馴染みの浅い四次予防の位置づけを考察します。