乗り物酔い症状の予防には、どんなOTC医薬品を選んだらよいですか?

乗り物酔い症状の予防には、どんなOTC医薬品を選んだらよいですか?

市販薬(OTC医薬品)を語るためのエビデンスとロジック

2024/8/18

目次
     今週は月曜日から日経平均が暴落するなど、大変な1週間でしたが、8月も既に中旬に入っていますね(注:初出は2024年8月10日です)。夏の行楽シーズンに突入というわけです。連休を利用して旅行などに行かれる方も多いことでしょう。自動車やバスに乗車する際、しばしば悩まされる健康問題が「乗り物酔い」です。  OTC医薬品として購入できる鎮うん薬(乗り物酔症状の緩和薬)には、主成分として抗ヒスタミン薬のクロルフェニラミンジフェンヒドラミン、抗コリン薬のスコポラミンなどが配合されています。抗ヒスタミン薬や抗コリン薬は、緑内障や心臓病を治療中の方や排尿障害のある方、高齢者等には使いにくい薬剤の一つです。  実際、クロルフェニラミンとスコポラミンを配合した鎮うん薬、「センパア🄬トラベル1」の製剤添付文書には以下のような記載があります。
    ■相談すること 1.次の人は服用前に医師,薬剤師又は登録販売者に相談してください  (1)医師の治療を受けている人。  (2)妊婦又は妊娠していると思われる人。  (3)高齢者。  (4)薬などによりアレルギー症状を起こしたことがある人。  (5)次の症状のある人。   排尿困難  (6)次の診断を受けた人。   緑内障,心臓病
     今回の記事では、鎮うん薬の有効性や安全性に関するエビデンスを整理したうえで、販売実務におけるロジックを考察します。

    乗り物酔いに対する抗ヒスタミン薬の効果

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