Medical Writing Worksでは、ご利用者さまからの質問を募集中です!募集する質問や疑問のカテゴリーは以下の3つです。
- 医薬品やサプリメント、健康に良いとされるものの効果や安全性に関する疑問・質問
- 医学論文の読み方・活用の仕方、医療情報の検索に関する疑問・質問
- 文章の書き方や、おすすめの書籍などに関する疑問・質問
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早速ご質問を頂きましたので回答させていただきます。今回は、健康診断にかかわるバイアスについての疑問です。
職場の健診が近くなると、「健診が近いから……」という理由で、直前に食事摂取量を控えたり、飲酒量を減らしたりする人が少なくないと思います。結局のところ、その行為は健診結果に影響を及ぼすのでしょうか。また、その影響が健診データを用いる研究のバイアスとなり得ることはありますでしょうか。
健康診断の前日に、二日酔いになるまでお酒を飲まれる方は少ないと思いますし、食事内容についても、健康診断の結果を意識してしまいがちですよね。社会的に受け入れられやすい、あるいは社会的に望ましくなるよう、行動変容を起こしてしまうことに起因するバイアスは社会的望ましさバイアス(Social-desirability bias)と呼ばれます。
【参考】社会的望ましさバイアスってなに!?
今回の記事では、健康診断前の食事内容が、臨床検査値にどのような影響をもたらし得るのかについて文献的考察をしたうえで、このような検査値データを用いることで疫学研究にどのようなバイアスが生じ得るのかについて考察します。